日本TRIZ協会主催 第4回日本TRIZシンポジウムに参加して

  

創造研究会代表として松下電器の松田様、アイウエル上條と林が1つの発表をオーラルセッションと2つのパネル発表に分割して発表を行った。

2008910()から912()まで、ラフォーレ琵琶湖(滋賀県守山市)で "TRIZの新しい展開を目指して"という主題でシンポジュウムが開催された。 

オーラルセッション(担当:林)

  林発表写真.JPG                      アイディア発想は発明の思考プロセスにおける創造的手法の一つであるTRIZの「発明の原理」を有効に活用することで行うことができる。TRIZの「40の発明の原理」から「12の発明の原理」を選択することにより、大掛かりなアイディア発想が必要であるシステムの抜本的な改良でなく、技術者が日々の業務で直面している「既存システムの改良・改善」にしぼりこみ、短時間で優れたアイデアを創出できることを実現できることである。12の発明の原理、発明の思考プロセスは"問題設定"、"目標設定"、"原因の究明"、"アイディアの創出"と"アイディアの結合、評価と選定"から構成される。根本原因を選定する前半部分と、根本原因を解いてアイディアを発想する後半部分で構成されている。オーラル発表では、問題分析と問題解決のStep1からStep5までの全ステップを発表した。

 

ポスターセッション1(担当:上條)

 

 

上條パネル風景.JPGポスターセッション発表1では、Step1からStep3で問題となる原因を洗い出し、この原  因の中か    ら解決に有効な根本原因を機能部品展開図となぜなぜ展開により選定する問題分析の手順を述べた。Step1の問題設定では、機能部品展開図により、機能から分析した部品間の不足している作用と有害な作用の分析をし、有害作用、ならびに不足作用を明確にする。Step2では、目標設定を行う。Step3では、分析された有害作用のなぜなぜ展開を行うことにより、根本原因を発見することができる。根本原因は、問題から展開したものと願望で展開した原因の2通りに分類することができる。

 

 

 

 

 

ポスターセッション2(担当:松田様)

 

    ポスター発表2では、問題から抽出した根本原因と願望から展開して得られた根本原因の物理的矛盾を定義し、3つの解決方法(①空間を分ける ②時間を分ける ③条件を分ける)により物理的矛盾を解く。Step4では、定義した物理的矛盾を解決するアイディアを発想する。物理的矛盾は、12の発明の原理で矛盾を解き解決案を発想することができる。12の発明の原理は、図を見て、すぐに原理が理解しやすいように同じボトルの事例で説明している。また、発明の原理の事例についても、特許事例ではなく、発明の原理を理解しやすい身近の事例を基に説明している。最終Step5ではStep4で発想したアイディアをさらにブラッシュアップするために、アイディアの良いところを結合、評価し、評価したアブラッシュアップしたアイディアの評価は、シミュレーションを活用し、効果の大きいアイディアと効果の少ないアイディアに取捨選択し、採用する構想アイディアを決定する。